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前半のハイライト「治具下ろし」
機体製造の中間点です!
前回は、機体各部を並行して同時につくり、最後に一気に組み立てる「ブロック工法」の前半部分をお伝えしました。今回はその後半部分をご紹介します。個別に組み立てられた「US-2」の各部分は、それぞれの治具から外され、機体(艇体)全体を組み立てる大きな治具に移されて接合されていきます。
「US-2」の製造現場では当たり前のことですが、接合時は大きな部品同士が髪の毛ほどの隙間もなくピッタリとつながります。これは、本連載で何度もお伝えしてきた通り、ここまでの工作精度が非常に高いことを意味しています。その接合が終わると、いよいよ「治具下ろし」です。一般的にはここを航空機製造の中間地点としているそうです。船舶でいうと、船体各部を並行してつくり、ドック(船の建造・修理のための施設)で接合して、はじめて船の形が姿を現すというタイミング。たしかに節目といえますね。
「治具下ろし」はその名の通り、それまで組立が行われていた治具から機体を外すことをいいます。「治具下ろし」とはいうものの、実際にはつり上げます。重心が偏っていたらまっすぐつり上げられませんので、数ミリずつ上げ、ちょっとでもズレていたら軽い側におもりを乗せるなどしてバランスをとり、慎重かつ繊細に行います。わずか数メートルの移動ですが、完全に持ち上げるまでに数時間かかるということも珍しくありません。
空中につり上げられると、大きな「US-2」の胴体全体が初めて見えます。製造開始から繊細な作業をずっと続けてきた甲南工場の職人たちも、ここまで大きくなった姿を見ると達成感があるそうです。でも、技術力が必要な場面は今後も続きます。
ライター 板倉秀典
- ※本連載は、防衛省の許可を得て制作、掲載しています。内容および画像の転載はご遠慮ください。
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