-プロのライターが密着取材!
部品塗装
塗りの工程も職人技が冴えます
第3回では表面処理の工程を紹介しました。表面処理を終えた「US-2」の部品は、定められた時間内に塗装ブースに運び込まれて「塗装」されます。その最大の目的は、部品の耐食性を高めること。塗料の被膜によって、海水などが部品表面に直接触れないようガードするわけです。
塗装ブースで最初に塗られる塗料を「プライマー」といいます。「US-2」の部品の場合はイエローのプライマーで統一されているため、この後の工程で部品を組み立てていくと、やがて“黄色い「US-2」”が姿を現します。「US-2」といえば濃い青色のイメージですが、これは「トップコート」と呼ばれる塗料を上塗りしたもので、組立が終わってから機体全体を一気に塗り上げているのです。
黄色のプライマーはいわば下地塗装ですが、「US-2」の場合は機体の表面と機内の部品によって、それぞれ塗装の回数や膜厚(塗膜の厚さ)など、塗り方も指定されています。この膜厚はだいたい人の髪の毛1本分くらいの薄さです。
塗膜がこれより薄いと耐食性が低くなり、反対に厚いと機体全体が予定より重くなってしまうため、海水に直接触れる環境にありながらも軽量でなければならない飛行艇製造の難しさがここにも現れています。そのため、この工程でも機械に頼らず、作業員が手作業で塗装しています。
ライター 板倉秀典
- ※本連載は、防衛省の許可を得て制作、掲載しています。内容および画像の転載はご遠慮ください。
テーマから探す
#社会インフラを支えています
#サステナビリティ
#パーキングシステム
#輸送
#3つの領域
#環境
#都市
#新明和グループ
#流体
#AI
#アップサイクル
#保守
#研究開発
#川西航空機
#川西機械製作所
#新規事業
#水素
#採用
#産機システム
#特装車
#航空機
#機械式駐車設備
#US-2
#真空装置
#航空旅客搭乗橋
#自動電線処理機
#環境システム
#DDモータ
#民間航空機事業
#塵芥車
#テールゲートリフタ
#飛行艇
#ダンプトラック
#リサイクルセンター
#水中ミキサ
#アームロール®
#脱着ボデートラック
#ごみ中継施設
#水中ポンプ
#XU-L
#XU-M
#甲南工場
#XU-S
#製品紹介
#エレパーク®
#ループパーク®
#US-1A改
#パックスウェイ®
#佐野工場
#US-1
#PS-1
#UF-XS
#US-2ができるまで
#マンガ暮らしを支える新明和
#お知らせ
#真空成膜のお話
#歴史
#イベント