航空旅客搭乗橋の「じつは」
空の旅への最初の一歩をさりげなくサポート
イラストの「じつは」
シンガポール・チャンギ空港は、世界各地から多くの航空機が集まる、アジア有数のハブ空港です。イラストでは、手荷物検査を終え、ゲート前でそれぞれの時間を過ごしている搭乗者の様子を漫画家の今日マチ子さんに描いていただきました。空港施設のガラス張りの壁面越しに見える当社の航空旅客搭乗橋(以下、搭乗橋)が、皆さんを航空機へといざなう準備をしている、そんなチャンギ空港の日常を切り取った一コマです。
右の写真は、下の写真は、「この“橋”を渡って飛行機に乗ったら、楽しい旅が始まるんだよ」、そんな会話が聞こえてきそうな、空港での時間を過ごす親子の様子です。
その視線の先には、旅人の快適な旅をサポートしようと、航空機を迎え入れる準備をしている航空旅客搭乗橋が働く姿が見えます。
国産初の航空旅客搭乗橋は新明和製
1969年に東京国際空港(羽田空港)に納入した搭乗橋が、当社における同事業の本格的な幕開けとなりました。きっかけとなったのは、1959年に航空機関連の業務でアメリカを訪れた当社役員が、現地の空港で搭乗橋を見かけたこと。これにヒントを得た当社は、当時国際的に最優位にあったアメリカのメーカーと技術提携を締結して国内で製造を開始。当社製の搭乗橋は国内で好評を博しました。その後、航空機の大型化時代を迎えたことが追い風となって国内のさまざまな空港へ納入。当社の代表製品の仲間入りを果たしました。
世界65空港、1200基以上の納入に裏打ちされた世界に誇る技術力とサポート体制
海外向け初号機を納めたのは、1973年のフィリピン マニラ国際空港でした。その後、1980年にチャンギ空港へ34基納入したことを皮切りに、東南アジアを中心にグローバル展開が加速。当社で独自開発を手掛けるようになり、ブランド名「PAXWAY®」(パックスウェイ)が誕生。
また、最近では人手不足の解消の一端を担うべく開発した自動装着機能を世界に先駆けて実用化するなど、業界をリードする存在として、常に最先端の技術開発を通じてお客様の課題に寄り添い、カタチにしています。
シンガポールには、アフターサービス部隊を置く事務所を立ち上げるなど、当初から納入後のサポート体制を築き、今では製品とサービスによる厚い信頼を獲得、その証として、同空港の200基を超える全ての搭乗橋が新明和製です!
搭乗橋にかける想いと
メッセージ
設計担当:中田さん
搭乗橋は、空港施設と一体化しているように見えますが、「じつは」乗客や搭乗橋を操作するオペレーターのニーズに応える多くの技術がつまっています。
例えば、搭乗橋は、搭乗が始まると重みの変化で少しずつ高さが低くなっていく航空機のドアに自動追従して、乗客の皆さんの安全でスムーズな搭乗をサポートする役割を果たしているんです。
また、新明和ならではのポイントとしては、ドアの1メートル手前まで自動走行させる「プリセット機能」を標準装備するなど、オペレーターをサポートすることで、ヒューマンエラーの防止による安全性や定時運航率の向上にも寄与しています。最近では、世界初のAIによる画像認識技術を搭載した「フルオートシステム(完全自動装着システム)」の実用化や、バリアフリータイプのオプション機能「ガータレス」を開発するなど、常にニーズをくみ取る姿勢と、それをカタチにしていく技術力とモノづくり力を備え、据え付けた後のメンテナンスまでを一貫して当社グループ内で提供できることが新明和の強みだと実感しています。
新しいものを生み出すには、大変な苦労が伴いますが、私が新たに設計したアイデアが、さまざまな部署の協力を得て製品に反映され、空港に据え付けられて作動した瞬間を見た時に一安心するとともに達成感を覚えます。
そして、無事に日常的に利用されている光景を目にすると、本当にやりがいを感じますね。
今後も、世界中の空港で採用していただけるよう、安全・安心・快適にご利用いただける機能と、搭乗橋のメンテナンス性や製作性の向上も両立できるよう追求していきます!
「それじつは、シンメイワ。」シリーズの全てのデザインは、「広告」ページからご覧いただけます。