ミライへの挑戦 - 新たな価値の創出に向けて

塵芥車用巻き込まれ被害軽減装置 「Smart eye motion®」の開発

より安全で、人にやさしい環境づくりこそトップメーカーの使命
塵芥車用巻き込まれ被害軽減装置「Smart eye motion®」

Background of development開発の背景

私たちの暮らしに欠かすことのできない廃棄物の収集作業。衛生面に配慮しつつ効率的な収集作業を行う塵芥車は、日々、街中の至るところで活躍している。しかしながら、ごみの積込作業中に、誤った操作により、作業者が巻き込まれるケースが後を絶たず、塵芥車への安全装置の装着が切望されていた。具体的には、

  • 少子高齢化に伴う労働力・熟練者が不足する中、積込作業時に発生する事故の抑制・労働環境の改善は、自治体および収集業者にとって必須条件
  • センサーやICチップを活用した積込動作の自動停止装置が存在していたが、高価であったり収集物と人の区別ができないため、作業効率が下がるなどの理由から普及しなかった

といった課題や背景を克服する策がメーカー側に求められていた。

新明和のソリューション

「安全で人にやさしいモノづくり」をコンセプトに製品開発を行っている特装車事業部では、これらの課題解決は国内トップメーカーの使命と考え、取り組んだ結果、世界で初めて、塵芥車における巻き込まれ被害を軽減する装置「Smart eye motion®」の開発に成功した。

主な特長

「Smart eye motion®」とは

AIによる画像認識技術を活用した安全装置。AIにあらかじめ人物の頭部周辺の特徴を学習させることで、車体後部に設置したバックアイカメラが撮影する画像をもとに「収集物」と「人」を高精度で区別する。作業者が塵芥車に巻き込まれる危険性があると判断した場合は、自動で積込作動を停止する機能を備えている。

仕組み

(1)バックアイカメラの撮影画像の中に設定した検出エリアに入った人物の頭部周辺や、あらかじめ指定した色の装着物を検出・追跡する(図1)。
(2)積込プレートが人を巻き込む可能性のある位置に来た時、「(1)」により検出された人物や装着物が危険エリアに侵入する。⇒危険状態を検知(図2)。
(3)積込作動を自動停止。

図1
図2

開発現場の声

特装車事業部 広島工場
設計部
 西﨑さん

開発にあたっては、塵芥車がさまざまな環境下で使用される上、画像認識は条件によって検出性能が左右される場合もある中で、一定水準以上の検出性能を発揮させることに苦労しました。
社内外の多くの方々の協力を得て、AI技術を活用してより多くのパターンを学習させ、試行錯誤を重ねつつ、検知能力の向上に努めた結果、「Smart eye motion®」を商品化することができました。

塵芥車においては、これまでAI技術を活用した製品開発の経験がなく、度々行き詰まりましたが、少しでも解決できそうなアイデアがあれば試してみたり、メンバーと議論を重ねつつトライ&エラーを繰り返す中で、ふと解決策や新しいアイデアがひらめいたりしながら、一歩ずつ開発を前進させました。

今後は、多くのお客さまにお使いいただいて、あらゆる場面で実際に使用されたデータを収集し、それをAIに学習させることで、検出精度のさらなる向上を目指します。廃棄物の収集作業において、どなたにも、安心して塵芥車をお使いいただけるよう、これからも巻き込まれ被害の削減に尽力していきます。

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