用語集
酸素溶解効率
酸素溶解効率とは
酸素溶解効率とは、水中に吹き込んだ空気中の酸素を100%とした場合に、そのうち何%の酸素が水に溶け込んだかを示す指標です。
酸素溶解効率の重要性
下水処理や排水処理では、微生物を用いて汚濁物質を分解する処理方法が多く用いられています。微生物は活発に働くために十分な酸素を必要とするものが多いため、ブロワなどからばっ気装置※1を通じて汚水をばっ気※2し、酸素供給を行います。
しかし、酸素溶解効率が悪ければ十分な量の酸素が供給されず、DO※3不足のために微生物の活動が低下し、適切な水質浄化が行えなくなってしまいます。そのため、下水処理や排水処理を行う際には酸素溶解効率の確認・向上が重要になります。
一般的には、水深が深いほど酸素は水に溶け込みやすく、またばっ気装置から出る泡が小さいほど、水との接触面積が増えて酸素溶解効率が向上します。
- ※1ばっ気工程で使われる、水中に空気を放出するための装置。散気装置、ディフューザーとも呼ばれる
- ※2排水などの液体に空気を供給して、液中の酸素濃度を増加させる処理操作
- ※3溶存酸素量。水中に溶けている酸素濃度を表す指標
酸素溶解効率の測定
酸素溶解効率の測定には、DO計(溶存酸素計)を使用します。正しくセットし、適切な条件下で測定することが重要です。
また、酸素溶解効率は水深や水温によって上下します。そのため、酸素溶解効率のデータを比較する際には、同じ水深の値を参照すること、試験時の水温とDO値を確認することが重要です。