用語集

遠心ポンプ

遠心ポンプとは

遠心ポンプとは、その名の通り遠心力を与えて流体を運ぶ「ターボ型ポンプ」に分類される機器です。羽根車の回転軸に対し、直角方向に流体を吐き出します。

ケーシング内部に設置された羽根車(インペラ)を高速回転させることで、遠心力を利用し、流体にエネルギーを付与します。この仕組みにより、地下の貯水タンクから建物の上層階まで水を送り続けるように、低位置から高位置へと継続的に流体を輸送することが可能となります。

身近な例を挙げると、水の入ったコップの中で小さなスプーンを回すと、水が外側に向かって回り始めるのと似た原理です。遠心ポンプはこの力を利用して、流体を必要な場所まで送っています。

なお、遠心ポンプと渦巻ポンプの違いが問われることもありますが、渦巻ポンプは遠心ポンプの一種です。渦巻ポンプは羽根車吐き出し側に渦巻型の流路(渦巻室)を持つケーシングを特徴としています。

  1. 軸に取り付けられた羽根車の回転で発生した力を利用し、液体にエネルギーを与えるポンプの総称

遠心ポンプの特徴

遠心ポンプは羽根車やケーシングの構造により、高揚程や大流量といった用途に合わせた流体の搬送が可能です。構造がシンプルで可動部分が少ないため、メンテナンス性に優れ、長期間の安定運転が可能です。この特性により、上下水道システムなどの社会インフラを始め、幅広い用途で採用されています。