用語集

マンホールポンプ

マンホールポンプとは

マンホールポンプとは、家屋などからの生活排水を集め、下水処理場に送るためにマンホール内に設置される水中ポンプを活用したポンプ場の一種です。

下水道は高いところから低いところへ、自然な水の流れ(自然流下)を利用して生活排水や汚水を流します。しかし、山や川を越えたり、長距離を送水する必要がある場所で自然流下を利用するためには、下水管を地中深くに埋めなければなりません。その結果、設置費用がかさみ、維持管理も困難になります。これを回避するためには、どこかの地点で生活排水を高いところまで移送する必要があります。ここで生活排水を自然流下が利用できる場所まで圧送する役割を担うのがマンホールポンプです。

生活排水には異物が混入しているケースもあるため、マンホールポンプに採用される水中ポンプには、異物を詰まりにくくするために高い通過性が求められます。また、マンホール内に収まり、かつ多くの場所に設置できるようにコンパクト性とコストパフォーマンスも重視されます。

24時間365日、無人での稼働が求められるマンホールポンプは、クラウド監視システムなどで稼働状況の監視や故障通知、予知保全を行い、安定した運用につなげられています。

マンホールポンプの全体像
マンホールポンプの全体像

マンホールポンプの役割

マンホールポンプを設置することで、下水管を地下深くに埋設する必要がなくなり、経済的な下水道システムを構築することができます。生活排水をスムーズに処理することで河川の汚染を防ぐなど、環境保全の面でも貢献している設備です。