AI診断・注意報機能を搭載した 高機能型"マンポネット®(クラウド)"を開発
2020年12月01日
新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長 五十川龍之)は、このたび、下水処理施設(主な対象:マンホールポンプ場)向けクラウド監視システム「マンポネット®(クラウド)」に、新たにAI診断機能を付加するとともに、「注意報」機能を強化した高機能型維持管理システムを開発し、2020年12月1日からサービスの提供を開始致します。
- 【開発の背景・社会課題】
- 昨今、下水道施設において、人材不足(管理技術員の減少)や施設の老朽化に伴う維持管理費の増加などが運営上の課題となっています。その中で、管理技術員の「働き方改革」も喫緊の課題となっており、とりわけ施設に急を要する故障が生じた際の緊急出動要請が、労務上の問題となっています。
- 【当社の取り組み】
- これらを背景に、こうした諸問題を解決・軽減する手段として、当社では、2002年にポンプ場を遠隔監視するシステム「マンポネット®」を開発、以後、これを進化させ、現在ではデータベースのクラウド化、Web監視機能を強化した「マンポネット®(クラウド)」に、約1万機場のポンプ施設が接続されています。
- 【高機能型"マンポネット®(クラウド)"の特長】
- 今般開発した「高機能型」は、近年の通信インフラやインターネット通信技術の高速化、AI分析技術の発達に加え、ポンプメーカーである当社とアフターサービスを担う新明和アクアテクサービス株式会社との技術協力により、これまで蓄積してきた技術やノウハウを数値化・デジタル化することで具体化したものです。
今回の開発では、こうした過去からの豊富な実績と経験を生かし、さまざまな運転データを用いてAIが連続的かつ継続的に診断を行い、しきい値判定も併用することで異常運転などの傾向判別に磨きをかけました。その結果、不具合発生の予見を事前に通知する「注意報」の精度が高まり、Web画面と通知メールを介して診断結果を確認できるため、お客様(管理技術員)は、リスクのある個所を予防点検できる点も特長です。
予防点検により重故障を未然に回避することで、不具合個所への早期対処や緊急出動回数の低減、さらには機器の長寿命化といったライフサイクルコスト低減にも寄与します。また、これらの診断結果や注意報に対するトラブルシューティング(アドバイス表示)機能を新たに搭載したことで、診断結果に応じた点検確認方法や推定原因が確認できるため、経験知の少ない技術者のサポートや、人材育成・技能伝承の一助としてもご利用いただけます。
今後、下水道事業は、広域化や共同化がますます進むと考えられます。当社は、AIを活用した診断技術の品質をさらに向上させるとともに、維持管理業務の高効率化や関連製品の開発を通じて、マンホールポンプ場をはじめとする下水道事業の課題解決に取り組んでまいります。
1.製品の特長
- 1AI(機械学習)導入による故障予測・傾向分析
- 2運転電流値などを活用した、多角的な「しきい値」判定による傾向分析
- 3気象データの活用 (降雨レーダー画面表示、降雨量表示)
- 4設備台帳機能の拡充(機場情報の管理機能)
- 52段階認証の採用により、セキュリティ機能を強化
2.主要販売先
自治体、維持管理会社
3.サービス開始日
2020年12月1日
4.「高機能型"マンポネット®(クラウド)"」導入要件
以下の4項目に該当しない場合は、別途機器費および工事費が必要となります。
- 1当社のポンプ場クラウド管理システム「高機能型"マンポネット®(クラウド)"」を契約されている。
※既に「"マンポネット®(クラウド)"」にご契約のお客様は、追加で契約していただく必要はございません。また、追加料金も発生いたしません。 - 2携帯電話網対応の監視計「SV27LT、SV28L」(当社製)が導入されている。
- 3監視計に水位計のアナログ入力がある。
- 4監視計にポンプ運転電流値の入力がある。
本件に関するお問い合わせ先
報道機関の方
〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1
製品について
流体事業部 事業企画部
〒230-0003
横浜市鶴見区尻手3-2-43
以上
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これらの情報は、当社グループの事業戦略および組織の変更などにより、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。