航空旅客搭乗橋

ベトナム・ロンタイン国際空港向け航空旅客搭乗橋を64基受注

フルオート・ドッキングシステム（完全自動装着システム）を初受注

2024年04月26日

新明和工業株式会社（本社：兵庫県宝塚市、取締役社長　五十川　龍之）は、このたび、ベトナム・ドンナイ省で新たに開港予定であるロンタイン国際空港のターミナルビル建設工事を行うトルコ・ベトナム連合共同企業体 Vietur Joint Venture様から、同空港で稼働予定の航空旅客搭乗橋（以下、搭乗橋）全64基を一括受注しました。

今般の受注は、当社の現地販売パートナーであるVTG EQUIPMENT AND TECHNOLOGY JSC様との連携による積極的な営業活動において、「フルオート・ドッキングシステム（完全自動装着システム）」の提案が特に評価されたもので、64基のうち12基に同システムが採用されます。なお、当社が、同システムの正式受注・導入に至ったのはロンタイン空港が初めてとなります。これは同時に、同空港が、世界で初めて^※「航空機機種選択レス」機能を備えた搭乗橋への完全自動装着システムの正式導入を決定された空港、ということになります。

※「世界で初めて」について：世界の空港に関する既報道内容確認、および競合他社に関する動向把握。

「フルオート・ドッキングシステム（完全自動装着システム）」について

2020年に当社が自社の搭乗橋向けに開発した、AIによる画像認識技術を用いて搭乗橋を機体まで走行させ、クロージャー（雨風を避けるための屋根部分）を航空機のドアへ装着するまでの一連の作業を自動化したシステムで、定時運航率の向上や人手不足が課題である空港運営のスマート化、お客様のスムーズな搭乗・降機、およびヒューマンエラーの防止により安全性の向上が期待できます。
既に大阪国際空港およびシンガポールのチャンギ空港において試験導入されており、2022年6月に日本で初めて大阪国際空港にて本システムの実運用を開始、その後チャンギ空港では、同空港を運営するチャンギ・エアポート・グループ様と共同で、2023年8月に世界で初めて、実運航中の航空機に対して、遠隔操作による搭乗橋の自律型完全自動運転（航空機機種選択レス）による装着にも成功しました。

なお、搭乗橋の生産・据付は、搭乗橋事業等を展開する当社のグループ会社ShinMaywa (Asia) Pte. Ltd.およびShinMaywa Aerobridge Malaysia Sdn. Bhd.ならびに現地協力企業が連携して担い、2026年中に全てを納入する計画です。

これまで当社は東南アジアをはじめ世界60カ国以上の空港に、のべ1,000基以上の搭乗橋を納入しており、ベトナムおいては、ノイバイ国際空港およびタンソンニャット国際空港等に納入した実績があります。今後も空港が抱えるオペレーターの人手不足や定時運航率の向上といった諸課題解決に当社の技術力で応え、グローバル市場での「輸送インフラ」の高度化に貢献してまいります。