国内初 機械式駐車設備向け「オートドアクローズシステム(自動扉閉装置)」の販売を開始
2020年06月10日
新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長:五十川 龍之)は、このたび、エレベータ方式駐車設備「エレパーク®F型」のオプションとして、機械式駐車設備向けでは業界初となる、出庫後に扉が自動で閉まる「オート ドアクローズ システム」を開発しました。2020年6月22日から受注を開始いたします。
既存のエレベータ方式駐車設備では、出庫時に、運転者が一旦降車して、塔内の安全を目視確認した後に、操作パネルを操作して扉を閉める動作が必要ですが、今般開発したシステムの導入により、運転者は出庫後そのまま出発できるため、「閉扉」というわずらわしい動作が不要になります。
従来は、運転者の安全確認を補助する機能として、光電管や赤外線受動センサーなどのセンサーはありましたが、扉を閉める時の安全確認は利用者の目視に頼らざるを得ませんでした。今般開発したシステムは、人の行動範囲を制限する内装設備とLiDAR(レーザースキャナー)を組み合わせたことで、乗り入れ面全体の安全確認が確実に行え、目視での確認が不要になる点が最大の特長です。また、安全性については、国内初となる(公社)立体駐車場工業会の認証を5月に取得し、6月には国土交通大臣認定を取得予定です。
当社では、1964年に機械式駐車設備の第一号を開発して以来、快適な都市環境の創造を目指してさまざまな機械式駐車設備を開発してきました。現在、エレベータ方式の機械式駐車設備では国内トップシェアを誇り、近年は、東南アジア地域に対しても安全で快適な駐車設備の提案活動に注力しています。
今後も、これまで培った技術力と新たな技術革新により、より安全で快適な都市インフラの提供に貢献してまいります。
【開発の背景】
- 12015年頃から駐車設備の認証基準が見直され、最初に「呼び操作」を行った人のみが駐車装置のドアを閉められる仕様とすることが義務付けられた※。そのため利用者が出庫後にドアを閉めずに出発してしまうと、次の利用者はドアを閉めることができず自分の車を出庫できない、という新たな課題と危険な状態が生じることとなった。
- 2目視による安全確認では不十分な場合(確認忘れ、慣れによる確認不足)があり、塔内に人が閉じ込められるなど、事故につながるリスクが存在していた。
- 3多くのユーザーから、「出庫のたびに降りてドアを閉める操作が面倒」「入出庫にかかる時間を極力短縮したい」との要望が寄せられていた。
- ※「機械式駐車装置の安全機能に関する認証基準」に、「自動車を入出庫した後に、続けて出入口扉の閉動作をするときには、利用者、自動車又は搬器の再認証を行い、入出庫前の認証登録と一致しないときには、出入口扉は閉動作しないものとする。」と定められており、車を出庫した人以外が扉を閉めることができない仕様。国土交通省では、2015年1月に駐車場法施行規則を改正し、新たに機械式駐車装置を設置する場合には、同認証基準の内容を踏まえて制定した安全基準を満たし、国土交通大臣の認定を受けることを義務付けた。
1.「オート ドアクローズ システム」の特長:
国内初となる、国土交通大臣認定の機械式駐車設備の自動扉閉システムで、「安心」「安全」「便利」と、利用者が望んでいた「早い」出庫を同時に実現。
- 1門扉の閉め忘れによる不安全状態や機械停止を未然に防止。利用者が出発後に「閉め忘れたかも」と不安になる要素も排除。
- 2人の行動範囲を制限する内装と乗り入れ面全体を感知するセンサーシステムの構築により死角を排除。結果、人や荷物の有無を確実に検知し、安全を確認したうえで自動閉扉するため、閉じ込めリスクを回避。
- 3「目視による安全確認」「扉を閉める操作」が不要となり、利用者が出庫に要する時間も短縮。
2.主要販売先
デベロッパー、ゼネコン、ホテル等
3.販売開始日
2020年6月22日
4.販売目標
30基/年
5.価格
800万円/基(税抜)
本件に関するお問い合わせ先
報道機関の方
〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1
製品について
〒110-0005
東京都台東区上野7-12-14
以上
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