当社では、多様性を尊重し、一人ひとりが自分らしく力を発揮できる職場づくりを目指しています。
そこで、豊富な経験と専門性を持つ社外取締役と従業員によるクロストークを実施しました。本企画では、女性活躍をリードする社外取締役の皆様とともに、新しい価値観や組織の未来について考えていきます。
今回は、取締役(監査等委員)の杦山 栄理(すぎやま えり)さんに、女性従業員2名がインタビューを行いました。

プロフィール
取締役 監査等委員 杦山 栄理(すぎやま えり)さん
(はばたき綜合法律事務所 パートナー弁護士)
インタビュアーは、「女性リーダー育成プログラム※1 」2期生のお二人🎤

パーキングシステム事業部 製品本部 設計部 S.M.さん
本社 人事本部 人事総務部 I.E.さん
- ※1 中期経営計画[SG-2026]基本方針の一つである「人的資本の強化」従業員エンゲージメントの向上の一貫として新明和工業株式会社で実施したプログラム(経営方針 長期・中期経営計画)
キャリアにおける転機について
これまでのキャリアを振り返られて、「転機」はありましたか?
一番の転機は、金融庁に出向したことです。この経験は仕事の幅を広げただけでなく、その後、さまざまな企業の社外役員の職に就くきっかけにもなりました。
私は新しい環境に身を置くことが好きな性格で、大阪での弁護士業とは異なる、東京での金融行政の仕事はとても新鮮でした。実際には、今まで馴染みのなかった業法(銀行法、保険業法、金融商品取引法)の習得だけでなく、立入検査に備えて財務諸表の読み方を必死に習得するなど、知識面で苦労する場面も多くありましたが、弁護士は個人で動くことが多く、初めて組織に属してチームで働くことの一体感・安心感を実感しました。
「働く環境」が変わったことで新たな気づきも多くあり、この経験が私にとって大きな転機となりました。
私は新しい環境に身を置くことが好きな性格で、大阪での弁護士業とは異なる、東京での金融行政の仕事はとても新鮮でした。実際には、今まで馴染みのなかった業法(銀行法、保険業法、金融商品取引法)の習得だけでなく、立入検査に備えて財務諸表の読み方を必死に習得するなど、知識面で苦労する場面も多くありましたが、弁護士は個人で動くことが多く、初めて組織に属してチームで働くことの一体感・安心感を実感しました。
「働く環境」が変わったことで新たな気づきも多くあり、この経験が私にとって大きな転機となりました。
常に大切にしている「軸」について
さまざまなキャリアを経験されている中、専門分野や立場が変わっても大切にしている「判断軸」や「仕事観」はありますか?
はい、大切にしていることが4つあります。
一つ目は、「どんな仕事でも手を抜かず、精一杯取り組むこと」です。弁護士業として、どのような依頼も優劣をつけず、全ての案件に真摯に取り組むことを意識しています。
二つ目は、「新しいことに挑戦すること」です。金融庁への出向をはじめ、簡易裁判所で民事調停官として調停を主宰したり、法科大学院で教鞭を執るなど、弁護士業務以外にもさまざまな仕事に取り組んできました。法律事務所外での弁護士業務以外の仕事は、視野、価値観をとても広げてくれました。
三つ目は、「人の話をしっかり聞くこと」です。どのような場でも、相手の話を遮らずに最後まで聞くことを心がけています。弁護士の仕事では、最初に相手の話をしっかり聞き、安心してもらうことが重要です。私が話し過ぎたり、質問への回答を引き出す形で進めてしまうと、大切な点が抜け落ちてしまうことがあります。多くの時間をかけて話を聞くことは、一見非効率に見えるかもしれませんが、信頼関係を築きながら、必要な情報も漏らさず聴取できますので、とても効果的であると考えています。
そして四つ目は、「チームで仕事をすること」です。弁護士業は個人プレーになりがちと申し上げましたが、確かに弁護士登録から最初の数年間は一つひとつの案件を一人で抱えることが多くありました。しかし、その後のさまざまな経験を通じて、たとえ一人で完結できる仕事であっても、複数人で取り組むことの重要性に気づきました。
- どんな仕事も精一杯取り組む
- 新しいことに挑戦する
- 人の話をしっかり聞く
- チームで仕事をする
一つ目は、「どんな仕事でも手を抜かず、精一杯取り組むこと」です。弁護士業として、どのような依頼も優劣をつけず、全ての案件に真摯に取り組むことを意識しています。
二つ目は、「新しいことに挑戦すること」です。金融庁への出向をはじめ、簡易裁判所で民事調停官として調停を主宰したり、法科大学院で教鞭を執るなど、弁護士業務以外にもさまざまな仕事に取り組んできました。法律事務所外での弁護士業務以外の仕事は、視野、価値観をとても広げてくれました。
三つ目は、「人の話をしっかり聞くこと」です。どのような場でも、相手の話を遮らずに最後まで聞くことを心がけています。弁護士の仕事では、最初に相手の話をしっかり聞き、安心してもらうことが重要です。私が話し過ぎたり、質問への回答を引き出す形で進めてしまうと、大切な点が抜け落ちてしまうことがあります。多くの時間をかけて話を聞くことは、一見非効率に見えるかもしれませんが、信頼関係を築きながら、必要な情報も漏らさず聴取できますので、とても効果的であると考えています。
そして四つ目は、「チームで仕事をすること」です。弁護士業は個人プレーになりがちと申し上げましたが、確かに弁護士登録から最初の数年間は一つひとつの案件を一人で抱えることが多くありました。しかし、その後のさまざまな経験を通じて、たとえ一人で完結できる仕事であっても、複数人で取り組むことの重要性に気づきました。
職業柄、属人化しやすい仕事のように思いますが、弁護士の仕事もチームで進めることは可能なのでしょうか?
メンバーの忙しさなどに配慮しながらではありますが、できるだけ複数人で取り組むようにしています。チームで仕事をすることは後輩の育成にもつながりますが、それ以上に自分自身のためになっていると感じています。弁護士業では、案件を進める過程で判断に迷う場面が必ずあります。どれだけ一人で悩んでも答えが出ないことも、複数人で議論すると、新たな視点が生まれ、考えが整理されていきます。そうして導き出した結論は、依頼者にとってもより良いものになると考えています。

多様な視点や価値観のメリット
ご自身の経験を通じて、多様な視点や価値観が組織にもたらすメリットについて、どのように実感されていますか?
業種、規模、歴史、そこで働く人材などによって、企業の風土は大きく異なります。特に日本企業には、いまだ同質的で排他的な傾向が見られることが多く、そのような文化の中で長く事業を続けてきた分、変化を生み出すハードルが高いことも理解できます。
しかし、皆さんも日々実感されているように、近年は生成AIの発展やグローバル競争の激化、関税政策の影響など、社会環境は目まぐるしく変化しています。このような状況にあっても旧来の閉鎖的な企業文化でいると、変化への対応が遅れ、企業の成長を阻害するリスクにつながりかねません。変化に対応していくには、多様な価値観を取り入れること、すなわちダイバーシティ経営※2 が重要となります。
具体的な取り組みとして、外部から多様な人材を受け入れることは有効と考えます。私のような社外取締役の存在も一例ですが、当社の取締役会の構成は、社外取締役が過半数を占め、社外の中では女性がマジョリティを占めており、世間水準に対して体制整備が進んでいます。多様な人材を登用することは、自社の良い面だけでなく、課題について客観的に目を向け、気づきを得るうえで不可欠です。
近年、当社では独占禁止法に違反する行為が複数発生しましたが、日本企業で起こった不祥事の多くは「私利私欲のためではなく、会社のために良かれと思って行った」という点が共通しています。会社のためであれば何をしてもよいという発想は、そのように考えてしまう企業体質・組織風土自体に課題があると言えます。私は監査等委員の立場で、こうした誤った認識や組織風土を指摘し、気づきを与え続ける存在でありたいと考えています。
しかし、皆さんも日々実感されているように、近年は生成AIの発展やグローバル競争の激化、関税政策の影響など、社会環境は目まぐるしく変化しています。このような状況にあっても旧来の閉鎖的な企業文化でいると、変化への対応が遅れ、企業の成長を阻害するリスクにつながりかねません。変化に対応していくには、多様な価値観を取り入れること、すなわちダイバーシティ経営※2 が重要となります。
具体的な取り組みとして、外部から多様な人材を受け入れることは有効と考えます。私のような社外取締役の存在も一例ですが、当社の取締役会の構成は、社外取締役が過半数を占め、社外の中では女性がマジョリティを占めており、世間水準に対して体制整備が進んでいます。多様な人材を登用することは、自社の良い面だけでなく、課題について客観的に目を向け、気づきを得るうえで不可欠です。
近年、当社では独占禁止法に違反する行為が複数発生しましたが、日本企業で起こった不祥事の多くは「私利私欲のためではなく、会社のために良かれと思って行った」という点が共通しています。会社のためであれば何をしてもよいという発想は、そのように考えてしまう企業体質・組織風土自体に課題があると言えます。私は監査等委員の立場で、こうした誤った認識や組織風土を指摘し、気づきを与え続ける存在でありたいと考えています。
- ※2 多様な人材をいかし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営
出展:経済産業省ウェブサイト
昨年度、女性リーダー育成プログラムに2期生として参加しました。今後も、意欲ある多様な人材が挑戦し、活躍できる環境がさらに整っていくといいなと思います。
まさにその通りで、多様性を受け入れることを前提としながら、それを「文化」として根付かせていくことが何より重要だと考えています。
当社グループについて、事業部の縦割り色を感じることがありますが、近年は事業部をまたいで互いの技術を持ち寄り、新たな事業を創出するなど、シナジー効果が見られる機会が出てきました。事業部間の連携が進むことで人材交流も生まれます。これも多様性を受け入れていく一つの具体的な取り組みといえます。
新明和グループは、今まさに変革の途上にあります。この動きを単なる枠組みづくりで終わらせず、全ての従業員が心から受け入れられていると感じられる環境へと高めていくこと、そしてそれが企業文化として定着していく姿が理想です。その姿を実現するには、他人任せにせず、一人ひとりがそうした組織づくりを意識していくことが重要だと思います。
当社グループについて、事業部の縦割り色を感じることがありますが、近年は事業部をまたいで互いの技術を持ち寄り、新たな事業を創出するなど、シナジー効果が見られる機会が出てきました。事業部間の連携が進むことで人材交流も生まれます。これも多様性を受け入れていく一つの具体的な取り組みといえます。
新明和グループは、今まさに変革の途上にあります。この動きを単なる枠組みづくりで終わらせず、全ての従業員が心から受け入れられていると感じられる環境へと高めていくこと、そしてそれが企業文化として定着していく姿が理想です。その姿を実現するには、他人任せにせず、一人ひとりがそうした組織づくりを意識していくことが重要だと思います。
企業が信頼を得るために
最後に、弁護士の立場から見て、「企業が社会から長期にわたって信頼を得続けるために不可欠なもの」は何であるとお考えでしょうか?
「全てのステークホルダーに誠実に向き合うこと」、これに尽きると思います。
先ほど、文化を変えていくことについて話しましたが、もちろん「新明和グループの理念」など、これまで大切に受け継いできたことまで変える必要はありません。新明和グループは、大変真面目で堅実な印象を受けており、物事に誠実に向き合うという点においては、既に必要な要素を備えています。
多様性を受け入れ、それによって生まれる変化を最大限に活かす、すなわち良いところはさらに伸ばし、課題は着実に改善していく、こうした積み重ねによって、新明和グループが時代に即した、更に良い企業に成長していくことを期待しています。
先ほど、文化を変えていくことについて話しましたが、もちろん「新明和グループの理念」など、これまで大切に受け継いできたことまで変える必要はありません。新明和グループは、大変真面目で堅実な印象を受けており、物事に誠実に向き合うという点においては、既に必要な要素を備えています。
多様性を受け入れ、それによって生まれる変化を最大限に活かす、すなわち良いところはさらに伸ばし、課題は着実に改善していく、こうした積み重ねによって、新明和グループが時代に即した、更に良い企業に成長していくことを期待しています。

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