航空旅客搭乗橋

新型航空旅客搭乗橋のラインアップに「バリアフリータイプ」を追加 空港のユニバーサルデザイン促進に貢献

2024年08月09日

新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長 五十川龍之)は、このたび、航空旅客搭乗橋(以下、搭乗橋)のラインアップに、「スタンダードタイプ」と比べてトンネル伸縮部の渡り板の勾配を緩やかにし、通路に露出しているガーター(溝)の幅を狭めるなど、ユニバーサルデザインを志向した新型航空旅客搭乗橋「バリアフリータイプ」を追加し、販売を開始しました。

当社では、2018年にトンネル伸縮部の渡り板の勾配が「ゼロ」仕様の「フルフラットタイプ」を市場に投入しておりますが、今般の新タイプの追加により、空港のコンセプトに合わせて、「スタンダードタイプ」「バリアフリータイプ」「フルフラットタイプ」 の3種類から選択していただけます。

今般開発した「バリアフリータイプ」は、国土交通省が定めるバリアフリー整備ガイドライン「みんなが使いやすい空港旅客施設計画資料」の基準を参照し、障がい者や高齢者をはじめ、「誰もが少ない力で、安全で快適に使用できる」というユニバーサルデザインの概念と、コスト抑制の両立を目指して設計したものです。具体的には、「スタンダードタイプ」と比較して、トンネル伸縮部の渡り板の勾配と段差を抑え、歩行者をはじめ、車いすやキャリーケースの通行の負担を軽減しました。加えてコスト面では、「フルフラットタイプ」と比較して部品点数を減らし、導入時および維持管理にかかる費用を削減しました。また、搭乗橋内に浸入した雨水を外に流す左右のガーターの露出部分の幅を国内最小クラス※1に抑え、歩行者や車いす等の踏み外しや脱輪リスクを低減する安全配慮も強化しました。

国土交通省がガイドラインを設け、「みんなが使いやすい」国内空港施設の計画を推奨するのと同じく、世界的に進む空港施設のユニバーサルデザイン促進に貢献するべく、当社は、今後も空港施設を利用される皆様に、安全かつ快適にご利用いただける搭乗橋の開発に努めてまいります。

安全かつ快適な航空機への乗降を実現

「バリアフリータイプ」の特長

「スタンダードタイプ」と「バリアフリータイプ」のイメージ図(3D-CAD)
「スタンダードタイプ」と「バリアフリータイプ」のイメージ図(3D-CAD)
「スタンダードタイプ」と「バリアフリータイプ」の渡り板
「スタンダードタイプ」と「バリアフリータイプ」の渡り板

① 国内最小クラスの勾配(1/30)※1

キャリーケースによる段差の通行

「スタンダードタイプ」からの設計変更を最小限にとどめ、各部品の配置の見直し等により、トンネル伸縮部の渡り板の勾配と段差を業界最小クラスに抑えることに成功。車いすや高齢者、また、キャリーケースにかかる負担を軽減しました。

② 国内最小クラスのガーター幅※1で、脱輪リスクを軽減

ゆとりある通路幅を確保するべく、「スタンダードタイプ」と比べて、通路の両端に露出させるガーターの幅を縮小。トンネル内への雨水の浸入を最小限に抑える工夫を施すとともに、実証実験を繰り返した結果、幅狭でも横溢や飛び散りを防ぐ最適な構造に導くことに成功し、歩行者の踏み外しや車いすの脱輪リスクを軽減しました。

③ 「フルオート・ドッキングシステム(完全自動装着システム)」と「遠隔操作機能」との組み合わせで、空港のスマート化にも貢献

2020年に開発した世界初※2となる「航空機機種選択レス」機能を備えた完全自動装着システムや、2023年から発売した「遠隔操作機能」の搭載が可能。バリアフリー機能の高度化とあわせて導入していただくことで、空港施設の人手不足対策を補います。

  1. ※1国内最小クラスについて:国内における同種事業の既報道内容確認、および当社独自調査に基づく。
  2. ※2「世界初」について:世界の空港に関する既報道内容確認、および競合他社に関する動向把握。

本件に関するお問い合わせ先

製品について

新明和工業株式会社 パーキングシステム事業部 
製品本部 空港施設部 営業グループ

〒110-8620
東京都台東区東上野5-16-5

報道機関の方

新明和工業株式会社 経営企画本部 広報部

〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1

以上

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