線処理システム

新型自動電線処理機(両端端子圧着)を開発

自動車市場向け、拡張性に優れたグローバルモデル(欧州CEにも対応)

2019年11月06日

新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長:五十川 龍之)は、このたび、ワイヤーハーネス(組電線)に使用される電線の測長・切断、端子圧着など端末加工を行う自動電線処理機の新製品「両端端子打機『TRD701』」を開発、2019年11月12日~15日にドイツ・ミュンヘンにて開催される展示会「productronica 2019」に出展いたします。

近年、自動車市場では、CASE (コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化へ対応するため技術開発が加速する中、車自体の電動化に加え、予防安全機能に必要となるセンサーやカメラ用に電子回路による制御機器が標準装備されるなど、多数の電子精密機器等の搭載が進み、自動車1台当たりのワイヤーハーネスの使用量が増加し、世界的にワイヤーハーネスの総需要が拡大しています。
このような背景から、自動電線処理機には、さらなる生産性向上と高い加工品質要求が求められています。

今般開発した「両端端子打機『TRD701』」は、High Performance (加工処理能力の向上)、Better Quality (加工品質の向上)、Less downtime (段取時間の短縮で生産性向上)をコンセプトに、電線加工の処理能力と品質を大幅に向上させるとともに、段取時間の短縮を実現しました。

両端端子打機「TRD701」

処理能力においては、旋回ユニットの軽量化やプラットフォームの最適化によるタクトタイムの短縮で、両端圧着1,000mm時では、1時間当たり4,300本(当社従来機比 約30%増)の最大加工能力を実現しました。
加工品質においては、高精度ターミナル・クリンピング・モニタ (HTCM)、芯線接触検知 (CTD)、画像ストリップセンサー (SVS)などの各種新センサーの搭載により、品質信頼性の向上を図りました。生産性においては、2線自動交換装置、サーボ制御伸線機、2段仕分けトレイ、ダブルカッターヘッドやノズルレス式ワイヤークランプなどの採用により段取時間の短縮を実現し生産性の向上に寄与します。

当社では、今後も新技術の開発と品質の向上による生産性の追求およびアフターサービスの充実を推進し、お客様の生産性向上へ貢献すべく取り組んでまいります。

1.新型両端端子打機「TRD701」の特長

(1) High Performance (加工処理能力の向上)

旋回ユニットの軽量化等によるタクトタイムの短縮で高い処理能力を実現

  • 最大加工能力

    両端圧着 1,000mm時 4,300本/時(当社従来機比 約30%増)
    [両端圧着 100mm時 5,200本/時(当社従来機比 約37%増)]

(2) Better Quality (加工品質向上を実現する新センサー)

  • 高精度ターミナル・クリンピング・モニタ (HTCM)

    芯線切れの10%以上を検出し微細な不良まで分別、端子圧着における高い判定性能

  • 芯線接触検知 (CTD)

    ストリップ刃と芯線との接触を検出し芯線切れを防止

  • 画像ストリップセンサー (SVS)

    電線とシールのシルエットを用いてストリップ、シール挿入、セミストリップの不良を加工動作中に検出可能

(3) Less downtime (各種新機能で段取時間を短縮)

  • 2線自動交換装置

    加工中に次ロットの電線をセット可能、電線交換時間が大幅に短縮 (手作業標準時間 40秒→15秒)

  • サーボ制御伸線機

    電線癖を矯正する伸線機をサーボモータで制御、段取り時間を大幅短縮

  • 2段仕分けトレイ

    良/不良品線を仕分けながら良品線のみ下段の線受けに排出、電線取り出しによる機械の停止時間を最小限にし、段取り性を向上

  • ダブルカッターヘッド

    2種類のストリップ刃をカッターヘッドに装備、刃の交換無しで異なる電線種・サイズに対応

  • ノズルレス式ワイヤークランプ

    電線サイズに合わせたノズル交換を不要とし、段取時間を大幅短縮

2.販売開始予定

2020年4月

3.価格

1,200万円(CEマーキング適合仕様/税別)

4.主な販売先

ワイヤーハーネスメーカー

5.販売目標

2020年度:100台

6.諸元(標準仕様)

名 称:型 式 両端端子打機 TRD701
最大加工能力 両端圧着 1,000 mm時 4,300 本/時 (100 mm時 5,200 本/時)
適応電線範囲 0.13~6.0 mm2
測長能力速度 12 m/s
圧着能力 24.5 kN (2.5 ton相当)

7.「productronica 2019」 出展のご案内

当社は、2019年11月12日~15日、ドイツ・ミュンヘンにて開催される展示会「productronica 2019」に出展いたします。出展製品は、今般開発した新型両端端子打機「TRD701」に加え、以下の電線加工機・周辺機器を実演展示する予定です。

展示会名称 productronica 2019
会   期 2019年11月12日~15日
会   場 メッセ ミュンヘン(ドイツ・ミュンヘン)
当社小間番号 Hall A5, Stand 360
当社出展製品
  • 新型両端端子打機「TRD701」
  • 半自動シール挿入ストリッパクリンパ「WSC-01CE」
  • デジタルケーブルストリッパ「MKS725P」
  • テーピングマシン他、周辺機器

本件に関するお問い合わせ先

製品について

新明和工業株式会社 産機システム事業部
線処理システム本部 営業部

〒230-0003
神奈川県横浜市鶴見区尻手3-2-43

報道機関の方

新明和工業株式会社 経営企画本部 広報・IR部

〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1

以上

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