民生用品・自動車市場向け 新型自動電線処理機(両端端子打機)を開発
2021年03月10日
新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長:五十川 龍之)は、このたび、ワイヤーハーネス(組電線)に使用される電線の測長・切断、端子圧着などの端末加工を高速で行う自動電線処理機の新製品「両端端子打機『TRD602』」を開発、本年4月1日から販売を開始いたします。
近年、中国および東南アジア等の新興国市場においては、各種家電・デジタル製品や、自動車、2輪車等の需要拡大に伴い、各製品の内部に組み込むワイヤーハーネスの需要も同様に増加しています。
一方で、こうした国々においても人件費の高騰と労働者不足が深刻化しており、市場からは、安定した品質で、かつ歩留まり率の高い加工が行える装置が求められています。
今般開発した「両端端子打機『TRD602』」は、こうした市場の要求を具体化するべく、自社の従来機と比べて多種多様な機能を追加したことで、加工品質・時間当たりの歩留まり数を大幅に高めるとともに、同一シリーズでさまざまな用途への適用を可能にしました。家電・AV機器などの民生用ハーネス、2輪を含む車載用ハーネスと、いずれの業界でもご使用いただける汎用性の高さも特長の一つです。
処理能力についても、1時間当たり最大で5,000本(当社従来機比10%増)の加工を可能としました。
また、操作性においては、習熟度に関係なく、感覚を頼りに操作できるアイコン式画面を採用することで、効率化と汎用性を高めました。
このほかにも、高精度ターミナル・クリンピング・モニタ(HTCM)や、デジタル圧着機、シール挿入ユニット※、遠隔監視システム(RMA-01)などの搭載により、品質および歩留まり率の向上を実現しました。
なお、2021年3月17日~19日に中国・上海にて開催される展示会「PRODUCTRONICA CHINA 2021」では、本製品に現在開発中のはんだ付け、シール挿入機能を搭載したコンセプトマシンを出展いたします。
当社は、今後もお客さまの生産性向上へ貢献すべく、新技術の開発と品質の向上による生産性の追求およびアフターサービスの充実を推し進めてまいります。

1.新型両端端子打機「TRD602」の特長
(1) 加工処理能力の向上
- 最大加工能力
両端圧着 50mm時 5,000本/時(当社従来機比10%増)
(2) 多種多様な機能の追加
- アイコン式操作画面
操作手順に合わせたシンプルな画面構成とアイコン表示により、経験の浅い作業者でもマニュアルに頼ることなく操作可能。
同時に、担当者によって操作範囲を設定できる「操作制限機能」を付加 - 高精度ターミナル・クリンピング・モニタ(HTCM)
芯線切れの10%以上を検出し微細な不良まで分別、端子圧着における高い判定性能
- デジタル圧着機
端子、電線の組み合わせごとに圧着位置を登録でき、登録データを呼び出せば自動で圧着高さを再現できる装置
- シール挿入ユニット※
エンジンルームなどの防水性能が必要なコネクタで使用される防水シールを、圧着前に電線に挿入するユニット
- 遠隔監視システム(RMA-01)
自動電線処理機のPC内に蓄えられた情報をもとに、「加工不良レポート」「部材別加工不良レポート」「設定値別加工不良レポート」を自動作成
- ※シール挿入ユニットは現在開発中のオプションです。
2.販売開始予定
2021年4月1日
3.価格
825万円(標準仕様/税込)
4.主な販売先
ワイヤーハーネスメーカー
5.販売目標
2021年度:100台
6.諸元(標準仕様)
名 称:型 式 | 両端端子打機 TRD602 |
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最大加工能力 | 5,000 本/時 (切断長:50 mm) |
電線サイズ | AWG16 - 28 |
最高測長速度 | 3.4 m/s |
圧着能力 | 24.5 kN (2.5 ton) |
ストリップ長 | 2~16 mm(0.01 mm単位) |
言語 | 日本語、英語 他 |
電源・エア | 3相 AC200 V±10 %(50/60 Hz)4.5 kVA 0.5 MPa 150 L/min(ANR) |
7.「PRODUCTRONICA CHINA 2021」 出展概要
出展製品は、今般開発した新型両端端子打機「TRD602」に加え、以下の電線加工機・周辺機器の実演展示を予定しております。
展示会名称 | PRODUCTRONICA CHINA 2021 |
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会 期 | 2021年3月17日~19日 |
会 場 | 上海新国際博覧中心(中国・上海) |
当社出展製品 |
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本件に関するお問い合わせ先
製品について
〒230-0003
神奈川県横浜市鶴見区尻手3-2-43
報道機関の方
〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1
以上
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