ガバナンス

コンプライアンス

基本的な考え方

新明和グループでは、役員および従業員一人一人が法令順守はもとより、高い倫理観と責任感をもって行動することを「行動指針」および「行動規範」に定め、これを「新明和グループ理念ブック」に含めて役員および従業員に配布・周知するとともに、役員および従業員が日々の業務でこれを実践し、コンプライアンスの徹底に努めています。

推進体制

当社は、グループ各社を含む全ての従業員が法令や社会的規範、社会的良識に基づいて行動するための指針として、「社是」「経営理念」「行動指針」および「行動規範」を制定し、これをグループ会社と共有するとともに、「新明和企業倫理の日」および「企業倫理月間」を定め、コンプライアンスに関する意識の浸透と諸制度の定着に努めています。

また、使用人の業務執行は、法令、定款、稟議規程および業務分掌規程等の社内規則に基づき行われるものとし、これを検証するため監査部門を主体とした内部監査を実施し、コンプライアンス・リスクの早期発見と排除を目指すとともに、当社グループ各社からも利用可能な内部通報窓口の活用等により、広く問題事象の把握に努めています。

1. 当社グループにおける独占禁止法違反事案について

当社および当社の連結子会社(完全子会社)である東邦車輛株式会社(主な事業内容:特装車およびその部品の製造、販売および修理)は、2024年11月12日、特装車の架装物等の販売価格の決定に関して独占禁止法に違反する行為を行っていた疑いがあるとして、公正取引委員会の立入検査を受け、以後、同委員会による調査に協力してまいりましたが、同事案に関し、2025年9月24日、同委員会から当該製品の他の製造販売業者に対し、独占禁止法に基づく排除措置命令および課徴金納付命令を行った旨の発表がありました。その発表の中で、当社および東邦車輛株式会社も独占禁止法に違反する行為を行っていたことが認定されております。

ただし、当社および東邦車輛株式会社は、2023年10月に当該違反行為を取りやめ、同委員会に対し、課徴金減免制度の適用申請を通じて自主的に違反行為を申告するとともに、同委員会の調査に全面的に協力したこと等から、排除措置命令は受けず、課徴金の納付も免除されております。

なお、当社は、2025年3月25日にも、機械式駐車装置の設置工事に関して、他の機械式駐車装置の製造販売業者と共同して、あらかじめ供給予定者を決定し、同供給予定者が供給できるようにする独占禁止法違反行為を行っていたとして、公正取引委員会から排除措置命令および課徴金納付命令(課徴金の額:5,587万円。なお、この課徴金の額は、課徴金減免制度の適用により30%減額されたものであります。)を受けております。

当社は、これら独占禁止法違反が相次ぎ発覚した事態を厳粛に受け止め、コンプライアンス体制の強化に向けた取り組みを進めております。具体的な取り組みの内容は、以下のとおりであります。

  1. 1グループ会社を含む全ての役員および従業員に対する社長メッセージの発信

    取締役社長からグループ会社を含む全ての役員および従業員に対し、「行動指針」および「行動規範」に則り、高い倫理観に基づく責任ある行動を採るべきことやコンプライアンスを徹底すべきこと等をメッセージとして発信しました(2024年1月、2025年1月、同年3月および同年10月)。

  2. 2専門の調査チームによる独占禁止法違反行為の有無の調査

    2023年9月、弁護士および法務部門から成る調査チームを組成し、グループ会社を含む営業担当者ならびにその他の競争上の機微情報を取り扱う役員および従業員を対象に、過去5年間に遡って独占禁止法に違反するおそれのある行為の有無の調査を実施しました。この調査を通じて上記特装車事業に関する独占禁止法違反の事実を把握したことから、公正取引委員会に対し、課徴金減免制度の適用申請・違反行為の自主申告を行ったものです。

    また、公正取引委員会からの排除措置命令に則り、法務部門が主となって独占禁止法の順守状況について監査を行い、独占禁止法違反行為が行われていないことを確認しました(2026年2月)。

  3. 3弁護士を講師とする独占禁止法の順守に係る研修の実施

    グループ会社を含む全ての役員および従業員を対象に、弁護士を講師に迎え、独占禁止法の順守に係る研修を実施しました(2023年10月および2025年1月)。

    また、公正取引委員会からの排除措置命令に則り、機械式駐車装置の設置工事の営業を担当する役員および従業員に対して独占禁止法の順守に係る研修を実施しました(2025年6月)。

  4. 4競合他社の従業員等と接触する場合等のルールの制定・運用

    競合他社の役員および従業員との間で競争上の機微情報に関する取り決めや交換を行うことを禁止するとともに、競合他社の役員および従業員と打ち合わせを行ったり、メールのやり取りをしたりする等の接触をする場合、あるいは接触をした場合の届け出・審査等に関する社内規程を制定し、運用しております(2024年4月以降)。

  5. 5社内リーニエンシー制度の制定・運用

    法令違反等の不正行為を行った場合、これを自主的に申告して不正行為の改善等に貢献した役員および従業員については、懲戒処分内容が免除・減軽され得ることを明文化した社内リーニエンシー規程を制定し、運用しております(2025年7月以降)。

2. 機械式立体駐車場の屋根における国土交通大臣認定仕様への不適合について

当社が供給した機械式立体駐車場の屋根(耐火構造)の仕様が、国土交通大臣認定に適合しない仕様となっており、このうち建築基準法で求める性能を満たさない可能性があるものが508棟あることが判明したことから国土交通省にこれを報告し、2025年10月28日、同省からこのことが発表されました。

当社は、国土交通省等の指導に従って新たに国土交通大臣認定を取得する等の是正措置を進めるとともに、設計・施工において国土交通大臣認定への適合性を確認するプロセスを設ける等、再発防止に向けた取り組みを行っております。

内部通報制度

当社は、コンプライアンスに関する問題事象の早期把握と自浄作用によるリスク排除を目的として、内部通報窓口「企業倫理ヘルプライン」を設置し、運用しています。内部通報窓口には社内窓口のほか、経営陣から独立した社外窓口(弁護士、委託会社)を設けており、当社およびグループ会社に勤務する役員および従業員(嘱託社員、契約社員、派遣社員、パートタイマー等を含む)は、個人を特定する情報を明らかにすることなく、通報することができます。「企業倫理ヘルプライン」への通報・相談の実績は右下の表のとおりです。通報・相談の大半は職場でのハラスメントに関するものであり、業務における重大な法令違反に関するものはありません。

また、「企業倫理ヘルプライン」のほかに、目的に応じた相談・通報窓口として「従業員ヘルプサイト(就業管理、評価制度に関する相談)」および「ハラスメント相談窓口」を設置し、運用しています。

「企業倫理ヘルプライン」への通報・相談の実績件数

コンプライアンスハンドブック

当社は、2023年3月、日本国内のグループ各社の全ての役員および従業員に対し「コンプライアンスハンドブック」を配布しました。この「コンプライアンスハンドブック」は、人権尊重や公務員に対する贈賄等の利益供与の禁止(腐敗防止)、反社会的勢力の排除などコンプライアンスにまつわるテーマの中から特に留意すべき代表的な事例を取り上げ、平易な解説を行うものです。折に触れて「コンプライアンスハンドブック」を読み返したり、「コンプライアンスハンドブック」で取り上げられている事例を元に職場の同僚・上長らと共にコンプライアンスについて考えたりすること等により、当社グループの役員および従業員のコンプライアンス意識の向上や、健全な組織風土の醸成に努めます。

なお、本誌は英語、タイ語、中国語(繁体字・簡体字)にも翻訳し、海外のグループ会社にも展開されています。

コンプライアンスハンドブック表紙と目次
「コンプライアンスハンドブック」表紙と目次