ShinMaywa INSIGHT

固定翼型無人航空機「XU-S」の実用化を目指して(6)

航空機事業 研究開発

電波伝搬特性試験で佐渡島上空を飛行

当社航空機事業部が研究開発を進める固定翼型無人航空機「XU-S(“Experimental Unmanned / Utility aircraft by ShinMaywa)」。
LiPo(リチウムイオンポリマー)電池を動力源とし、排気ガスを発生させることなく、長時間の滞空能力を有する点が特長の無人航空機で、広範囲かつ高度領域での観測飛行が可能です。

航空機事業部は、2021年10月5日(火)と7日(木)の2日間、国立大学法人 長岡技術科学大学(以下、長岡技術科学大学)の要請を受け、佐渡空港(新潟県)において、「XU-S」を用いた電波伝搬特性試験に参画しました。
本試験は、長岡技術科学大学が取り組む総務省からの委託研究(SCOPE)の一環で実施したもので、昨年に続き2回目となります。

前回は機体を貸与する形で参画しましたが、今回は「XU-S」を用いた飛行行為を請け負う立場で参画しました。

「XU-S」は、佐渡空港から離陸して加茂湖上空を周回し、さらに丘陵を越えた位置での周回飛行も行い、高度や障害物(=丘陵)の有無によって電波伝搬の特性がどのように変化するかを測定しました。
また、同時に加茂湖上空から撮影した映像も提供しました。

障害物の影響で電波が途切れる場面もありましたが、自律制御による安定した飛行を維持するとともに、高低差のある領域・経路においても信頼性の高い飛行を続け、有用なデータの取得に成功しました。

航空機事業部では、「XU-S」の研究開発を通じて、環境インフラの高度化に貢献するべく、今後も観測・監視・通信などの幅広い分野において、無人航空機の利活用を目指してまいります。
「XU-S」が佐渡島上空から撮影した映像のキャプチャー「XU-S」が佐渡島上空から撮影した映像のキャプチャー

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