熱可塑複合材料とは
熱可塑複合材料は、「繊維」と「熱可塑樹脂」を組み合わせた材料であり、特に炭素繊維を用いたものは熱可塑CFRP(CFRTP)と呼ばれます。
当社では2019年頃より、熱可塑CFRPを活用した研究開発に取り組んでいます。
メリット
製造プロセスの短時間化/低コスト化
熱可塑CFRPは化学反応を伴わず、加熱による樹脂の溶融と冷却による再固化という相転移で成形されるため、成形サイクルは数十分程度に短縮できます。また、硬化反応に伴う揮発性ガスの発生がなく、溶融時の樹脂流動性が高いため空気の残留が抑えられることから、オートクレーブ成形ではなく、プレス成形など高速・自動化に適したプロセスが利用可能となります。その結果、製造コストや設備コストの低減が可能になります。
保管や廃棄時の環境負荷の低減
熱可塑CFRPは化学反応を伴わないため、冷凍保管を必要とせず、常温での保管が可能です。この特性により、有効期限が極めて長く、長期保管による廃棄物の発生を大幅に削減できます。さらに、成形後の部品は再加熱によって再成形が可能であり、材料の再利用性が高いため、資源循環を促進し、環境負荷低減に大きく貢献します。
溶着による軽量化/工程削減
熱可塑CFRPは、成形後でも部品同士を加熱し圧力を加えることで溶着接合が可能です。この特性により、従来必要だったボルトや接着剤を使用せずに部品を一体化できます。結果として、締結部品の削減による軽量化が実現するとともに、接着や機械的締結の工程を省略できるため、製造プロセスの簡略化と短時間化が可能になります。
研究開発中の航空機部位
熱可塑フロアパネル
本技術は、従来のハニカムサンドイッチパネルと比べ、以下の性能向上が期待されます。
重量
形状最適化により
製造時間
オートクレーブ工程の省略により
製造コスト
効率的で自動化に適したプレス成形により
さらに、熱可塑CFRPは再成形が可能であり、パネルは単一素材で構成されているため、リサイクル時の材料分別が不要です。
これにより、環境性能にも優れた革新的な技術となっています。
詳しくはこちら (NEDOサイト)
熱可塑エルロン
本技術は、従来の金属エルロンと比べ、以下の性能向上が期待されます。
重量
形状最適化により
製造時間
機械締結工程の省略により
製造コスト
部品点数削減と工程簡略化により
さらに、熱可塑CFRPは再成形が可能であり、パネルは単一素材で構成されているため、リサイクル時の材料分別が不要です。
これにより、環境性能にも優れた革新的な技術となっています。
詳しくはこちら (NEDOサイト)
最新研究
2030年代の月産80機規模の航空機大量生産を見据え、さらなる高効率成形技術の開発に着手。
生産性の飛躍的向上を通じて熱可塑CFRP部品の適用拡大を図る。
ターゲット候補:尾翼リブ