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研究開発

XU-SⅡ部分構造試験を実施

XU-SIIの中央翼構造について十分な強度を確認しました!

今回は、これまであまり紹介をしてこなかった「XU-SⅡ(高高度滞空型無人航空機)」の開発状況を紹介します!先日、実機製造に向けた重要なステップとなる部分構造試験を実施しました。

 

5年前まで、当社は無人航空機の技術実証として、佐渡島や対馬など全国各地で「XU-S」のデモフライトを実施していました。「XU-SII」は、その後継プロジェクトとして開発中の新型機であり、内閣府が主幹するK Programのもと、合成開口レーダや光学カメラ等のリモートセンシング機器を搭載し成層圏への到達を目指しています。

 

成層圏は一般的な航空機が飛行する領域と異なり、空気密度は地上の1/10、外気温は-85℃にも達するなど極めて過酷な環境です。さらに、高度上昇の過程ではジェット気流の影響も受けます。このような環境で成層圏まで到達し、長時間飛行するためには、空気抵抗を可能な限り抑える工夫と、徹底した軽量化が重要です。

 

一般的に空気抵抗は翼を細長くするほど小さく抑えることが可能ですが、曲げやねじりに対する剛性と強度の確保は難しくなります。一方で過度に構造を頑丈にすれば、今度は機体が重くなってしまいます。これらを両立させるためには、コンピュータ上で実機に忠実な解析モデルを構築し、飛行時の機体内部に発生する荷重をできる限り正確に見積もることで、各部材に必要な肉厚を追及していきます。

 

今回の構造試験では、主翼の中で強度的に最もシビアな部位である中央翼についてリアルサイズの供試体を製作し、外部荷重を加えた際のリアルな内部荷重の応答を計測しました。これにより、解析モデルの精度や改善点を把握することができました。

 

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XU-SII 中央翼

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XU-SII 中央翼 部分構造供試体

試験では、飛行中の空気の力に相応する負荷を油圧ジャッキで加え、供試体に生じる「ひずみ」を100点以上のひずみゲージで測定しました。

また試験の最後には、設計で想定した荷重を超える負荷を供試体に加え、破壊に至るまで試験を行いました。「せっかく作ったものを壊してしまうの?」と思われるかもしれませんが、どの程度の荷重で、どのように壊れるのかを確認することも構造設計においては重要な検証の一つです。

 

今回は想定していた強度を少し上回ったところで破壊に至り、過剰な重量を持たせない、狙い通りの強度を確保した構造設計となっていることが確認できました!

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破壊された部分構造供試体

今回の試験結果を詳細設計に反映し、XU-SⅡの開発はいよいよ機体製造のフェーズへと進んでいきます。

これまで画面の中で描いていたXU-SⅡが、これから少しずつ実際の航空機の姿へと変わっていきます。成層圏への到達に向けて、引き続き開発を進めていきます!

 

UAV開発課では、設計者自身が製作や試験まで経験することを大切にしています。CADで図面を描いて終わりではありません。「何を測れば設計を確認できるのか」「どうすれば必要なデータを取得できるのか」を自ら考え、必要な試験装置も自分たちで設計・製作します。

今回の試験でも、試験方法や手順、安全対策などを設計者自身が検討し、試行錯誤を重ねながら試験を実施しました。

 

今後もXU-SⅡをはじめとした様々な開発風景を紹介していきます!

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