流体(水処理機器)

ターボブロワ遠隔監視サービス "KNOWTILUS" のビッグデータを活用した「AI見守りサービス」を開発

- ターボブロワの安定運転をサポートし、省人化を実現 -

2020年11月02日

新明和工業株式会社(本社:兵庫県宝塚市、取締役社長 五十川 龍之)は、このたび、下水処理や工場排水処理などの水処理設備のばっきに使用するターボブロワ「TurboMAX」の遠隔監視を行うサービス "KNOWTILUS" の機能拡充とビッグデータを活用した「AI見守りサービス」を新たに開発し、11月2日から提供を開始します。

近年、少子高齢化による労働力不足への対応や労働環境の改善が求められるなか、多くの業界・業種でさまざまな取り組みが実践されています。生産工場内の排水処理施設や下水処理場なども同じ環境にあり、運転管理や維持管理における人手不足により、業務の高効率化・省人化が喫緊の課題となっています。

当社が2019年9月1日に発売したターボブロワ専用の遠隔監視サービス "KNOWTILUS" は、ターボブロワ本体に表示される運転画面を手元のパソコンやスマートフォンに表示させ、遠隔からの状態監視を可能にするもので、警報やエラー発生時は、関係者にエラー内容と対処方法を自動的にメール通知する機能を有し、早期発見によるダウンタイム短縮化が図れると好評を得ています。ターボブロワ向けでは初となるAI※1を活用した運転データの分析により、トレンドデータに基づきエラーの原因を推測できることが最大の特長で、懸案となっている設備管理業務の支援や予防保全による安定稼働を実現してきました。

  1. ※1「Microsoft Azure」を活用したAI/IoTによる遠隔監視システム

新たに提供を開始する「AI見守りサービス」は、これまで "KNOWTILUS" から取得した運転データを活用し、当社が、「日常点検」や「月報作成」等の一部の管理業務を代行するメニューで、メーカーである当社と、サービス専門会社である新明和アクアテクサービス株式会社が一体となり、突発的なトラブル発生を未然に防ぎ、設備の安定稼働をサポートするものです。これは、今般新規開発した独自のAIアルゴリズムにより、様々なデータの取得と分析を実現したもので、機械部品の故障を予兆して、補修部品の適正なメンテナンス時期が把握できるようになるなど、運営費用の削減や点検業務の更なる効率向上が期待できます。

さらに、既存の遠隔監視サービス "KNOWTILUS" の機能を拡充し、起動時やエラーによる停止時の運転データを高精度で取得するイベントレコード機能を追加しました。これにより、Web画面上で圧力の変動やサージング領域への運転軌跡の把握が可能となり、エラーの原因特定・分類も容易に行えます。

当社は、たゆまぬ技術革新で、安心な社会と快適な暮らしを支え続け、人々の幸せに貢献することを経営理念に掲げております。ターボブロワや遠隔監視サービスのみならず、高効率性と高通過性を兼ね備えた水中ポンプや高効率ミキサを提供するなど、水処理機器の省エネルギー化に向けた製品の開発に注力するとともに、製品のライフサイクルをサポートするべく、新たにIoTやAIを積極的に取り入れたサービスの開発にも注力しています。これからも、各種水処理機器のさらなる高度化を具体化することで、社会に貢献してまいります。

"KNOWTILUS" は 新明和工業株式会社の登録商標です。KNOW(わかる)+NAUTILUS(オウムガイ=長寿命)の造語です。
"TurboMAX" は、TURBOMAX Co., Ltd.の商標または登録商標です。

1. AI見守りサービスの特長:

  1. 1日常点検代行

    ターボブロワの1日の運転状態をAIが分析します。運転点履歴、フィルタの状態、発停回数、温度センサを監視し、異常があれば当社の営業部門もしくはサービス会社にメール通知されるため、お客様には常に「見守られている」という安心感を提供します。今後はファンやBOV(ブローオフバルブ)等、AI分析項目を増やしていく計画です。※2

    日常点検代行
  2. 2AI分析結果月報作成機能※2

    AI分析に基づき、以下の項目についての月報を自動作成

    • 1ヵ月間のターボブロワの運転点履歴、フィルタの状態、吸込温度の履歴、稼働率
    • 過去3ヵ月間の消費電力量の推移、エラーおよびAI診断リスト表示、運転履歴リスト表示(当月を含む)
    1. ※2日常点検代行およびメール通知、月報は当社社内向けサービスです。
  3. 3イベントレコード機能

    ターボブロワの起動もしくは停止の瞬間のデータを取得します。イベントレコード画面上に起動時の回転数の上昇や電流の変位、エラー停止時の圧力の変動やサージング突入の運転データが表示されます。このデータをもとにエラーの原因を特定し、交換部品の準備・現地作業の効率化をサポートします。

  4. 4その他
    • 適応機種
      当社製ターボブロワの全てに対応("KNOWTILUS" は後付けも可能)
    • その他機能
      "KNOWTILUS" のWeb画面に当社および新明和アクアテクサービス株式会社のリンクバナーを追加

2.主要販売先

下水・排水処理場、生産設備

3.サービス開始日

2020年11月2日

本件に関するお問い合わせ先

報道機関の方

経営企画本部 広報・IR部

〒665-8550
兵庫県宝塚市新明和町1-1

製品について

流体事業部 事業企画部

〒230-0003
横浜市鶴見区尻手3-2-43

以上

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