パーキングシステム

機械式駐車設備用遠隔監視点検システム「SMART MAIN」を発売

IoT活用により、安定稼働・ライフサイクルコスト低減に貢献

2020年07月08日

新明和工業株式会社（本社：兵庫県宝塚市、取締役社長：五十川　龍之）は、この度、機械式駐車設備の安定稼働および、ライフサイクルコストの低減等を支援する新たな保守サービスとして、遠隔監視点検システム『SMART MAIN』の販売を開始しました。

『SMART MAIN』は、導入時から20年間契約を結ぶことを前提とした保守メニューで、駐車設備にカメラとセンサを追加設置することで、遠隔地からのタイムリーな稼働状況の把握（遠隔監視）および一部点検を可能にしたシステムです。動作プログラムの診断機能およびデータ蓄積機能の強化等により、故障の予知や各種部品の交換時期の適正化等、作業員の感覚に頼らない均一で高度な保守サービスの提供を実現します。
また、本システムの適用により、当社の従来型メンテナンス契約と比べてライフサイクルコストを14～27%低減できます。

※【POG】パーツ・オイル・グリス契約
定期点検と軽微な消耗品の交換を含むメンテナンス契約。

『SMART MAIN』開発の背景

マンションなどの設備管理において、設備の安定稼働と点検時間削減による稼働時間の確保、"維持費"の低減が求められる中、遠隔監視の精度向上や無人点検の促進、および部品交換時期の適正化が課題でした。
また、当社では、これまでも機械式駐車設備の保守サービスメニューとして遠隔から点検を行うシステム（『MAIN』）を提供してきましたが、点検項目の多くは、実際に設備内で作業員の感覚に頼る必要があり、部品の交換時期等が多少前後することがありました。加えて、近年は保守人員の確保自体が困難となる中、保守技能の更なるレベルアップと高品質で均一なサービス提供という課題も抱えていました。
こうした、お客さまの要望、および当社が置かれている状況に鑑みて、IoTを活用した保守サービスを高度化する技術の開発に着手し、今回の「SMART MAIN」の商品化に至りました。

今後、当社が販売するエレベータ方式駐車設備「エレパーク^®（F型）」の全てに『SMART MAIN』の稼働に必要なカメラ、センサ類、通信機器等を搭載することで、より多くのデータの蓄積・解析を進め、将来的にはAI(人工知能)を活用した新たなサービスも視野に、保守サービスの更なる高度化を目指します。

1.『SMART MAIN』の特長

以下の各項の実現により、保守サービスのIoT化を推進し、「安定稼働」「ライフサイクルコストの低減」「保守サービスの均一化」を具体化。

【センシング機能の大幅強化】

1機械式駐車設備内の14個所に「遠隔監視専用のセンサ」を追加搭載することで、状況把握の精度を大幅に向上
2「自己診断機能付きセンサ」の採用により、適正な部品交換時期を通知

【監視ソフトのバージョンアップ】

1常時監視機能により、不安定状態や不具合の高精度把握が可能
⇒センサの動作状態や各部位の動作時間を常時監視により、駐車設備そのものの自己診断が可能
2ワイヤーロープ等の消耗部品の動作計測に基づき、適正な部品交換時期を通知

【保守作業の安全性の向上】: 有人点検項目の削減により、保守作業時の安全ポテンシャルが向上
⇒ネットワークカメラの追加設置により、高所点検作業が不要に

【IoT性能の向上】

1搭載CPUの性能向上に伴う常時監視および定時点検により、稼働中および非稼働中の全動作のセンシングデータ(モータの電流値など)の収集・蓄積が可能
2収集したデータは、LTE回線により遠隔地でもタイムリーに転送され、データ分析結果を各部品の寿命予測に活用することで、監視ソフト機能と合わせてより適正な部品交換時期の通知が可能。また、蓄積データは不具合時の原因究明時にも活用可能。

【ニーズに合ったプランを提供】

ニーズに合わせて選択できる3つの保守メニューをラインアップ